着物について
元々、「着物」という言葉は「着る物」という意味であり、単に衣服を指す語として使われていました。しかし、幕末に洋服が日本に入ってくると、「従来の日本の衣服」を区別するために、「西洋服」や「洋服」と呼ぶようになりました。
さらに時が経つと、日常生活で洋服が主流となるにつれて、「着物」の語の本来の意味は薄れ、「和服」という言葉がより強く日本の伝統衣装を指すようになりました。
現代では、「着物」という言葉は主に「和服」を指し、特に一定の形式を持った和服(長着と羽織の組み合わせなど)を指す言葉として使われるようになりました。同時に、「洋服」が「着る物」という意味で使用されるようになりました。
世界から見た「kimono」
日本人が「着物」という言葉で指す衣服は、16世紀以前から存在し、ヨーロッパの人々にも知られるようになりました。現在、世界中の多くの言語で、「和服」を「kimono(着物)」と呼んでいます。
「kimono」は、日本の和服だけでなく、東アジア圏全般の前開き式の服を指す場合もあります。ただし、明治大学の教授であるマーク・ピーターセンによれば、"kimono"は「和服」ではなく、「着物風の婦人用化粧着」を意味する英単語として使用され、さらに「着物姿の」という意味で"kimonoed"という活用形も存在します。
着物の種類
留袖(とめそで)
結婚式や正式な場で着用される女性用の着物で、袖口から袖口までの間が長い特徴があります。黒留袖と色留袖があり、黒留袖は既婚女性が身につけたり第一礼装として用います。
振袖(ふりそで)
成人式などで着用される未婚の女性向けの着物です。袖が長く広がり、地模様や華やかな柄が特徴です。カラフルで華やかな色合いが多いです。
訪問着(ほうもんぎ)
留袖や振袖の次に格の高い着物です。上側は無地の色留袖と違い、上半身にも柄が入っているので見分けることができます。
小紋(こもん)
着物全体に柄が入っており、普段着として用いられます。着物としての格は低いので柄の大きなものは礼装や正装として着用できません。
袴(はかま)
明治・大正時代に女学生が好んで身につけた背景もあり、成人式や祭りなどの特別な行事で男女ともに着用される着物です。
羽織(はおり)
小袖の上に羽織る丈の短い着物の一種で、男女ともに使用されます。冬季には厚手の羽織もありますが、夏季には涼しげな薄手の羽織もあります。
上記に上げたものは一部の代表的な着物の種類ですが、実際には浴衣や日本の伝統的な結婚式などでも着用される着物があり、さらに多くの種類やバリエーションが存在します。
着物の格式
着物の格には「第一礼装」「準礼装(略式礼装)」「外出着」「普段着」の4つがあります。着物や小物の格を着ていく状況やイベントに応じて使い分けることが一般的なマナーとされています。
第一礼装は最も格の高い着物で、公式の場や格式の高い儀式に使用されます。着物に5つ家紋が入った黒紋付や、黒留袖、振袖などが第一礼装にあたります。
準礼装(略式礼装)は一般的な式典や公的な行事に適した着物で、第一礼装に次いで格式があります。色留袖や色無地、訪問着など、第一礼装だとフォーマルになりすぎると思う式や場所に着ていく時に向いています。
外出着は普段の外出時に着用され、カジュアルな雰囲気があります。小紋や付下げ小紋などがこれにあたります。
普段着は洋服で言う日常の着物で、一般的な人々が使用するカジュアルなデザインや柄が特徴です。浴衣やこれらの着物は、場所やイベントによって使い分けられます。
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